2014年07月28日

米女子「団体戦」で感じたゴルフの面白さ

ゴルフの原点はマッチプレー。1ホールごとが新しい勝負で、どんなミスもそのホールが終われば切り捨てられ、常にフレッシュな勝負が次のティから再開される。選手たちは国旗を背負いながらも、失敗を恐れずに積極果敢なショットに挑み、1ホールごとに感情が揺れ動く。米国女子ツアーで今季から始まり2年に1度開催される国別対抗戦「インターナショナルクラウン」には、普段のストロークプレーとは違った面白さが凝縮されていた。
藍&さくらコンビが活躍「インターナショナルクラウン」フォトギャラリー
世界ランキング上位4人の合計ポイントにより出場権を得た8ヶ国が参加。1ヶ国4人で構成される出場選手たちは、キャディバッグからヘッドカバー、ウェアまでふだんの契約メーカーではない国旗デザインで統一。試合前には国歌が流れ、国を代表してプレーする責任感が求められる。
2人1組のフォアボール形式で行われた予選ラウンドは、宮里藍、横峯さくら、宮里美香、比嘉真美子で臨んだ日本がトップで通過した。だが、最終日のシングルス戦を4戦全勝し、逆転で優勝を果たしたのはスペインチームだった。ベアトリス·レカリは言った。「私たちは国歌を聴き、国旗を見ると、血が沸き起こるの」。
彼女たち欧州勢は、2年に一度行われる欧州対米国の対抗戦「ソルハイムカップ」を戦っているとはいえ、それは欧州を代表してのもの。アサハラ·ムニョスは「ヨーロッパの国旗のためにプレーすることには慣れていないけど、スペインの国旗のためにプレーすることには慣れている。私は13歳から21歳でプロになるまで9回出たわ」と、毎年行われているアマチュアのヨーロッパチーム選手権での経験を勝因に挙げた。今年も7月に行われ、男子はスペインが優勝。女子はフランスが優勝し、スペインは7位だった。
忙しい現代では、ゴルフは“時間の掛かる退屈なスポーツ”というネガティブな印象を持つ人も増えてきているという。だが、マッチプレーや団体戦には、普段の72ホール·ストロークプレーの個人戦とは違った面白さが確実に存在する。
日本では今年9月に世界アマチュアゴルフチーム選手権が長野県の軽井沢72ゴルフ 東·入山コース、押立コースで開催される。日本での開催は、1962年に男子の「アイゼンハワートロフィー」が静岡県の川奈ホテルで開催されて以来、実に52年ぶりのこと。64年に始まった女子の「エスピリトサントトロフィー」(世界女子アマチュアゴルフチーム選手権)は初めてのこととなる。参加するのは男子72、女子53の国と地域を代表する選手たち。また、同じく9月には「片山晋呉インビテーショナル ネスレ日本マッチプレー選手権」も開催される。
もちろん、上記の1つはアマチュア競技で、1つはツアー公認外。賞金やワールドランキングなど、年間を通じて争うツアーに組み込んでいく難しさが団体戦やマッチプレーには確かにある。だが、これらのフォーマットがゴルフの楽しみの幅を広げることは間違いない。米国シニアツアーでは今季、パー3のショートコースを使った競技も開催されるなど、ゴルフの面白さを新たに模索する取り組みも行われている。(ゴルフクラブセット)
2016年リオデジャネイロと2020年東京ではいよいよオリンピックでもゴルフ競技が復帰する。これらの機会をいかに有効にゴルフ活性化に繋げていくか。まだまだ、ゴルフの余力は残されているはずだ。



Posted by 吉田正一 at 16:34│Comments(0)
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